「全国コミュニティシネマ会議2024イン川崎」を開催しました!

コミュニティシネマセンターは、9月19日[木]、20日[金]に川崎市アートセンターにて、全国コミュニティシネマ会議2024イン川崎を開催しました。

「“学びの場”としての映画館」をテーマとして開催した今年のコミュニティシネマ会議、例年以上に多くの関心を集め、300人を越える参加者を迎えることができました。

プレゼンテーション+ディスカッション「映画館が「クリエイター」を育成する」では、コミュニティシネマ会議初参加となる全興連の佐々木伸一会長やU-NEXTの林健太郎映画部長が登壇、経産省や文化庁の映画振興担当者を交えて、国の新たな映画振興策を検討する場として第1回会合が行われたばかりの「映画戦略企画委員会」の報告などを元にディスカッションが行われ、映画館がクリエイターを育成する重要な場であるという認識を共有することができました。

ディスカッションに先立って上映された、国内外の13人の監督が「わたしと映画館」というテーマで映画館に対する想いを語る動画は、上映者と作り手の深い関係が、監督たち自身の言葉で繰り返し語られ、深い感動を誘いました。

また、今回の会議には、フランスから映画教育の専門家であるナデージュ・ルレさんをお招きしました。初日の講演ではフランスの教育プログラムの概観をお話しいただき、2日目の分科会では具体的な鑑賞ワークショップの方法を、また、9月21日、22日には川崎市アートセンターと東京日仏学院で、それぞれ『音のない世界で』と『マッチ売りの少女』の鑑賞とワークショップを実践していただき、“学びの場”となる映画館を具現化することもできました。

20日には、「 アートハウス・カルチャーの応答可能性(レスポンシビリティ)」、「新しいコミュニティシネマのつくりかた」、「「こどもと映画」プログラム/鑑賞ワークショップの方法論」という3つの分科会が、いずれも多くの参加者を得て、充実した内容で行われました。

プレゼンテーションもディスカッションも、分科会も、「次」につながる可能性のあるものであったように感じられます。多くの方から好意的なご感想をいただきました。

会議に合わせて実施した上映会も大変盛況となりました。

川崎市アートセンターのスタッフの皆様をはじめ、KAWASAKIしんゆり映画祭、日本映画大学など、「新百合ヶ丘」周辺で日頃から交流のある映画関係者の方々が集結くださり、漏れのない会場運営をしてくださいました。心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。

会議の最中に、スクリプターの白鳥あかねさんの訃報を聞きました。スクリプターとして日本映画史に重要な足跡を残された白鳥さんは、KAWASAKIしんゆり映画祭創設のメンバーのおひとりであり、今回の会場となった川崎市アートセンターの設立にも大きく関わり、その運営を常に温かく見守ってこられました。コミュニティシネマセンターもいろいろなことを教えていただきました。心よりご冥福をお祈りいたします。

「全国コミュニティシネマ会議2024イン川崎」の模様は、その一部を後日採録として、ウェブサイト「Arthouse Press 藝術電影館通信」に掲載する予定です。こちらも楽しみにお待ちください。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

コミュニティシネマセンター