
「コミュニティシネマ」とは、必ずしも“映画館を運営すること”を意味しません。公共上映を行う主体として、地域に根ざした上映活動やそれに関連する事業を継続的に行っていく非営利団体です。それゆえ、「コミュニティシネマ」は、これまで公共上映的な活動を続けてきた映画祭運営組織や自主上映団体、美術館、博物館、図書館、学校などと連携をはかりながら活動を発展させていきます。また、公共ホールのような非営利の会場だけでなく、シネマコンプレックスやミニシアターのような商業映画館を借り受け、一時的に公共上映の場として利用することも考えられます。
将来的には地域のメディアセンターとしての活動ができる「場」をもつことを目指します。
■「コミュニティシネマ」の形態

- 上映会場の確保から上映プログラムの立案、運営まですべて市民が行い、自治体等の支援を受けながら公共上映を行うもの。

- 現在、映画祭を運営している組織がその活動を恒常的なものとすることを目指し、行政との協力によって新たに場を作り、公共上映を行うもの。

- 地域商店街や映画館などが主体となって上映組織をつくり、空洞化した中心街再生の起爆剤として公共上映を行うもの。

- 行政が主体となり、フィルム・コミッションなどの活動を拡大・発展させるなかで公共上映を行うもの。
この他にも、既存の映画映像専門施設(映画映像ライブラリーや美術館等)における上映活動を「コミュニティシネマ」として捉えなおす「専門施設型」や、自主上映団体が個々の活動とは別に連合体を組織し、公共ホールなどの施設を拠点に公共上映を行うもの、大都市においてミニシアターとの棲み分けを前提としながら、ミニシアターと公共ホールなどの場を横断的に利用しながら公共上映を行うものなど、多様な形態が考えられます。
■「コミュニティシネマ」の法的地位
「コミュニティシネマ」は、そこで生み出された利益を、株主や社員への配当などに供することのない、特定非営利活動法人(NPO)ないしは公益法人とします。
■「コミュニティシネマ」の財政
「コミュニティシネマ」がさまざまなコミュニティに対して有している重要な公益性に鑑み、公的な支援を求めます。支援元として考えられるのは、国、政府管轄の公益法人や独立行政法人、および地方公共団体です。そのためには、国および地方公共団体による、「コミュニティシネマ」への公的支援の枠組み作りが前提となります。
「コミュニティシネマ」では、公的支援に加えて、入場料などの収入、会員制組織の構築などによって得られる会費などに加え、企業・個人からの寄付や財団からの助成金など、独自のファンドレイジングによって、予算編成を行っていきます。
