上映作品紹介
日本未公開の韓国インディペンデント映画5作品!
韓国芸術映画館協会賞受賞作品
韓国全国にある芸術映画館(アートシネマ)14館が加盟する韓国芸術映画館協会は、2023年に「韓国芸術映画館協会賞」を創設しました。
前年に公開された内外の作品から優れた作品や団体、監督等に授賞しています。
今回は2023~2025年に「韓国(国内)映画賞」を受賞した3作品を上映します。
成績表のキム・ミンヨン 성적표의 김민영
2022年/96分
監督:イ・ジェウン、イム・ジソン
第1回(2023)受賞
高校の寮で三行詩クラブを結成していたミンヨンとジョンヒ、スザンナ。高校卒業後、異なる道を選んだ三人の気持ちはすれ違う。ミンヨンにソウルの自宅に招かれたジョンヒは喜んでソウルに向かうが、ミンヨンは大学の成績表のことで頭がいっぱい。二人は「あの頃」に戻れるだろうか。
イ・ジェウン、イム・ソジン、ふたりの監督の初の長編作品。第22回全州国際映画祭、第23回ソウル国際女性映画祭の韓国映画部門でグランプリを受賞するなど、内外の映画祭で高い評価を得ている。
ロンリー・アイランド 절해고도
2023年/110分
監督:キム・ミヨン
第2回(2024)受賞
40代のユンチョル。かつては彫刻家を志していたが、現在は離婚して地方都市で内装施工業者として一人暮らしている。高校生の娘ジナは美術の才能を見せるが学校に馴染めず、突然出家を宣言して山の寺に入る。仕事も恋愛も、家族との関係も思い通りにはいかない。新しい人生を模索するユンチョルはジナの寺に向かう。
イム・グォンテク監督作品の脚本、助監督などをつとめたキム・ミヨン監督作品。2021年釜山国際映画祭で初上映され、2023年には釜山映画評論家賞大賞、韓国女性映画協会最優秀監督賞など数々の賞を受賞、高い評価を受けた。
長孫-家族の季節 장손
2024年/121分
監督:オ・ジョンミン
第3回(2025)受賞
夏、大邱の田舎で豆腐工場を営むキム家で法事が行われ、三代にわたる家族が集まる。祖父母はソウルで俳優の仕事をしている三代目の長男(長孫)ソンジンを溺愛している。秋、祖母が急逝。祖母の存在によって保たれてきた家族関係が変化し対立が露わになる。冬、祖母の法事で家族が集まった夜、秘されてきた家族の歴史が明かされる。
オ・ジョンミン監督長編第1作。第26回釜山国際映画祭で3つの賞を受賞したのを初め、韓国映画評論家協会賞、韓国映画製作者協会賞新人監督賞等々を受賞、2025年9月には第34回釜日(プイル)映画賞最優秀作品賞を受賞した。
映画館を撮ったドキュメンタリー
ウォンジュ・アカデミー劇場の記録 무너지지 않는다
2023年/101分
製作:ウォンジュ・アカデミー劇場の仲間たち
監督:キム・グイミン、イ・ミヒュン、チョ・ウンジ
[市民キム・グィミン][アカデミーで出会ったもの][黄色いテント]からなるオムニバス映画。原州(ルビ:ウォンジュ)市にある1963年に開館した映画館「アカデミー劇場」。映画館としての営業を終えた後も建物は残され、2016年に保存活動が始まり、2021年には市がアカデミー劇場を購入、保存・再生することを決めた。しかし、2023年、ウォンジュ市は突如、この映画館を取り壊し、駐車場とすることを発表する。アカデミー劇場を守るために立ち上がった市民たちの活動の記録。
Mr.キム、映画館へ行く 미스터김, 영화관에 가다
2025年/104分
監督:キム・ドンホ
釜山国際映画祭の創設者のひとりであり、韓国映画界の“レジェンド”として尊敬を集めるキム・ドンホ氏・88歳。コロナ禍の余波が続く2022~2023年、映画館を訪ねる旅に出たドンホ氏は世界各国の映画人に問う「あなたにとって映画館とは?」。2025年9月第30回釜山国際映画祭でプレミア上映された。映画と映画館を愛する人へ捧げる映画の贈り物。
日本のインディペンデント映画※会場により上映作品が異なります
Playbackユーロスペース × 三宅唱
2012年/113分
監督:三宅唱
40歳を手前に人生の分岐点に立たされた映画俳優ハジ。久しぶりに故郷を訪れる道中、居眠りをして目覚めると大人の姿のまま高校時代に戻っていた…。現在と過去が交錯し、反復されるその世界で、ハジは再び自分の人生を取り戻せるのか。2012年ロカルノ国際映画祭に正式出品された三宅唱の劇場公開デビュー作。
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©2012 Decade, Pigdom
夜明けのすべてユーロスペース × 三宅唱
2024年/119分
監督:三宅唱
PMS(月経前症候群)のせいで月に1度イライラを抑えられなくなる藤沢さんと、パニック障害を抱え生きがいを失っている山添くん。職場の人たちの理解に支えられながら同僚として過ごす中、2人の間には恋人でも友達でもない同志のような特別な感情が芽生えはじめる。ささやかな救いの物語ながら比類のない傑作。
HAPPYENDStranger × 空音央
2024年/113分
監督:空音央
今からXX年後の日本。幼馴染で大親友のユウタとコウは、高校卒業間近のある晩にとんでもないいたずらを仕掛けるが…。当たり前だった"友達"という存在が揺らいでいくさまを独特なサウンドとエモーショナルな映像美で見事に表現。ありえるかもしれない未来を舞台に描く青春映画の新たなる金字塔が誕生!韓国でも公開され異例の大ヒットを記録した。
鶏・The ChickenStranger × 空音央
2020年/14分
監督:空音央
11月の季節外れの暑い日、日本からニューヨークに移民したヒロは、鶏をさばいて夕食を作ろうとしていた。しかし道で倒れていた人を助けた善意が報われず、鶏を殺すことができなくなる。志賀直哉の短編小説『十一月三日の午後』を翻案した14分の短編。百年前の物語に現代的な問いを重ねている。
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©2020 Zakkubalan
アメガラスStranger × 空音央
2022年/20分
監督:空音央
近い将来の日本。イタズラ高校生のユウタとコウは、盗んだ飴ガラス細工のビール瓶で互いを殴り合い、みんなを脅かしてやろうと企んでいた。空音央監督の初長編映画『HAPPYEND』のパイロット版的作品として製作された20分の短編。地域社会の崩壊、監視社会、ジェントリフィケーションの問題を若者の視点から描く。
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©2022 Stink Films Japan
Underground アンダーグラウンド※大阪・福岡上映
2024年/83分
監督:小田香
ボスニア、メキシコの地下を撮ってきた小田香が、丹念なリサーチをもとに日本の地下にカメラを向け、新境地となった最新長編。本作は、東京、大阪、名古屋のミニシアターが「新作を上映したい作家」として小田を指名したことが契機となり制作がスタートした。東京、ベルリン以後、各地の映画祭で驚きをもって迎えられている。
1000年刻みの日時計 牧野村物語※大阪・福岡上映
1986年/222分
監督:小川紳介
日本を代表するドキュメンタリストである小川紳介は、山形県の牧野村に移住し、稲を育て、暮らしを営みながら、映画制作を行った。科学映画や劇映画などの手法も駆使し、記録映画の枠を超えた異形の傑作。1987年、本作専用の劇場を京都に建設し、上映活動を行った若者たちが、その後関西のミニシアターの源流を作った。
シネ・ヌーヴォでは、広島市映像文化ライブラリー協力のもと映画美学校/アテネ・フランセ制作室によって制作されたDCPによる上映。
関連上映作品:鬼市場・千年シアター